第3回 看護必要度を活用した多職種協働研修を開催しました!!
- jinji23
- 11月10日
- 読了時間: 4分
今回、第3弾。内科病棟に入院しているイレウスと肺炎を患っている患者さんが、ショートステイに使っていた鴻池荘に戻りたいという想定で事例を作り、看護必要度を活用した多職種協働研修を行いました。
事例は、看護必要度チーム8名で分担して作成したもので、手前味噌ですが、それぞれ専門職者として考えたよくできた内容に仕上がりました。
研修スケジュールは次の通りです。
1. 講義:知る・使える・活用する看護必要度
2.事例説明
3. 演習:グループワーク ワールド・カフェ方式
4. グループ発表
研修生は、法人内の病院・施設から多職種28名が集まり、4グループに分かれて研修を行いました。鴻池荘の事務部長が「病院と老健の連携の話なのでぜひ参加したい!」と仰っていただき、老健の事務、相談員、施設ケアマネなど多数の施設職員と参加してくださいました。
研修生には、事前にグループワークで使用する資料の読み込み、看護必要度について学習をしてきていただき、「知る・使える・活用する看護必要度」の講義と「事例」、「演習」の説明を行いました。看護必要度の開発とその歴史、看護必要度評価の実際とその特徴、マネジメントツールとしての看護必要度のお話をしました。
演習は“ワールド・カフェ方式”で行いますので、その説明を看護課長から行いました。
そして、演習です。
事例の看護必要度のB項目評価から「移乗」と「食事摂取」をピックアップし、検討しました。
「移乗」は血圧が低いときにふらつきがあることや、肩のけがから可動域の問題があること、大腿骨頚部骨折が既往にあることなどを踏まえて検討してくれました。
そのなかで、栄養状態が
悪いこともふらつく原因と話し、栄養状態の改善や補食などが必要!連携する職種は“管理栄養士!”などと次々にグループで検討していました。
「食事摂取」については、日々、誤嚥性肺炎や食事摂取量が少ない患者さんのケアをよくしていることがあるためか、次々に考え、意見交換することが出来ていました。
この演習は、大きな模造紙の真ん中に“食事摂取(移乗)”と書き込み、演習スタートします。まず、食事摂取と記載した周りに、考えられる『ケアの課題』を青色の付箋に記載し、貼り付けていきます。
ここでのポイントは、このような状態になっているのは、どういう問題があるからなのかということです。その問題に対し『対応(支援内容)』を思いつく限り、ピンク色の付箋に書いて貼っていきました。
最後に、『連携する職種』を黄色の付箋に書いて貼ります。
職種は1職種とは限らないので思いつくまま記載してもらいました。
そして、この研修で盛り上がっていくのはワールド・カフェ方式で行うことで、各テーブルに1人のホストだけを残し、他のメンバーは旅人とし別のテーブルに移動。
そして、旅人は自分のテーブルで出たアイデアを紹介して、繋がりを探求し、その後、旅人が元のテーブルに戻り、旅で得たアイデアを紹介するのですが、この時の対話は本当に濃厚な内容となります。
グループ発表です!
いかがですか?
総研修時間は1時間です。その短時間で、青・ピンク・黄色の付箋がこんなにたくさん貼ることが出来ていました。
実は今回、日本臨床看護マネジメント学会の箕浦理事がファシリテーターとして参加、他には、京都府や山梨県などから他3名の同学会の理事がZOOMで参加されました。
今後、同学会で本研修を行っていくことを検討しておられるそうです。参考になるのか不安でしたが、活気ある研修を見られて、本当に良い研修ですねと仰っていただきました。
研修後のアンケートでは、『看護必要度データを「活用する」ということから、新たにどのような場面に活用していくことが出来ると思いましたか』の問いに、“院内連携”が100%となっていました。それに、“病院から施設に患者の状態像を伝えることが出来る”、“患者に必要な支援の検討が多職種で行いやすくなる”との意見をたくさんいただき、今回の研修(事例)の目標を達成することが出来たのかなって思いました。他には、“看護必要度のことを知ることができ、他職種の意見も聞くことができてよかったです”と。この研修を続けて毎回同じことを思いますが、他の職種の方としっかり話し合うことが出来る場なんだなあって、いつも感じてしまいます。
この研修をこれからも継続し、多職種間での連携や協働をさらに促進し、患者さんの望む退院支援に繋がっていくよう、これからも頑張っていきたいと思います!
2025年11月

































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